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 削りたての金属の表面は平滑で、まるで鏡のように光っています。そのままでは傷がつきやすく、手にすれば冷たく張り付くような感触です。そこで金属の表面を、すこし曇らせる加工をすることで、サテンのような手触りに変化させます。この工程が、サンドブラスト処理です。コシナの製造するハイエンド光学製品では、人の手に触れる金属外装のほとんどが削ったままではなく、素地にサンドブラスト処理を施しています。 サンドブラストでは、細かい粒子状の研磨材をブラスターガンで圧縮空気と混合して吹き付けることにより表面を加工します。シンプルなリング状の部品の場合、上の写真のような自動加工機にセットして一定量を同時に仕上げます。

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 その一方で複雑な形状をもつ部品の場合は、ひとつひとつ手作業でサンドブラスト処理を行っています。研磨材の組成を選び、仕上がりのイメージに合った番手(=粒子の大きさ)を選び、防塵チャンバーの中にセットされたブラスターガンを操作して、金属部品にサテンの手触りを与えるべく作業するのです。部品とブラスターガンとの距離や吹き付ける角度および噴射する時間によって表面の質感は大きく変わります。いかにして均質な仕上がりにするかは、経験とセンスが問われる職人の手仕事の世界なのです。

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 こうしてサンドブラスト処理された部品は、メッキの工程を経て製品となります。コシナ製のハイエンド交換レンズを手にとって、金属の部分に触れてみてください。ブラックアルマイトやクロームメッキされていても、素地にある細かい梨地(なしじ)=サンドブラストの感触が伝わってくると思います。そして、ひとつひとつ手作業で処理された部分がどこなのか、想像していただければ幸いです。

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