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 光学ガラス切断品を電気炉の中で熱するのに使われる加熱皿は、そのままの状態で電気炉に入れられることはありません。あらかじめ離型剤と呼ばれる微細な粉末状の物質を表面に塗布するのです。このことにより、電気炉の出口で加熱皿からプレス金型に光学ガラス切断品を移し替える作業は、熱せられ丸く形を変えた光学ガラス切断品が加熱皿にくっついてしまったりすることなくスムーズに進めることができるのです。上の写真は、加熱皿に離型剤を塗布している様子です。窪みひとつひとつを丁寧に、手作業で仕上げていきます。

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 加熱皿だけでなく、光学ガラス切断品にも離型剤を塗布します。加熱皿には水に溶いた離型剤を刷毛で塗布しますが、光学ガラス切断品には化粧パウダーをパフで塗るようにガラスの表面へ均一に離型剤をのせていきます。塗りすぎると電気炉内での熱の伝わり方が変わるので、光学ガラスの材質により手作業での塗り方を変えて対応しています。小布施ファクトリーで使用している離型剤はファインセラミックスの一種で、非常に耐熱性が高く潤滑剤としても優れた特性を発揮します。このことから、カーボンナノチューブなどと共に自動車用エンジンの高性能添加剤としても活用されています。

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 このきめ細やかな白い粉末状のファインセラミックス素材の用途は、離型剤や潤滑剤など工業に関わる分野だけではありません。実は、メイクの下地に必要不可欠なファンデーションの原材料として、高級コスメブランドの商品などにも使用されているのです。美しくなるためのコスメ用品と同じ素材で、加熱皿も光学ガラス切断品もしっかりと化粧してから電気炉へと送り込まれます。メイクであってもハイエンド光学製品づくりであっても、下地づくりが大切なことに変わりはないのです。

 

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